震災体験に基づくおすすめ防災グッズ（震災発生時）

2015/03/15

昨日から来週18日（水）まで、宮城県仙台市で第3回国連防災世界会議が始まりました。

第3回国連防災世界会議概要
世界各国の代表が国際的な防災戦略を議論する国連主催の会議です。
世界の防災戦略を議論する本体会議には、国連に加盟する世界193カ国から、各国首脳・閣僚を含む政府代表団、国際機関、認定NGOなど5,000人以上が仙台に集まります。
日程：2015年3月14日(土)～18日（水）
主催：国際連合
＜引用元：第3回国連防災世界会議　仙台開催実行委員会HP＞

世界会議のPVには「私たちの経験を世界のために。防災のことをもう一度の考えてみる5日間」とありますので、僕も気仙沼で震災を経験した身。当時のことを振り返りながら、震災発生時から時系列をおいながら「これがあって良かった」「これがあれば良かった」などの防災グッズを紹介していこうと思います。

2011年3月11日　14時46分　地震発生

ノートPCとWifiルーターで情報収集

当時は、気仙沼魚市場の近くある診療所の事務スタッフとして働いていた。立ってはいられないほどの激しく揺れに、地震の最中に停電となった。揺れが収まると、非常用電源の「プー」という警告音が鳴り響き、非常灯が点灯していた。院内のスタッフと患者に声をかけ無事を確認すると、海岸の近くにあるために「津波の情報」を確認するのが急務と思い、ロッカーにあったラジオを取り出してくる。
しかし、普段使ってないうえに焦っているのででチューニングにあたふた。自分のデスクに戻りノートパソコンにて、気象庁のホームページで、大津波警報」の発令を確認した。

○ノートパソコンは、バッテリー駆動によりしばらく間、使うことができた。
○Wifiルータ（docomo）を使っていたことで、インターネットに接続することができた。
×デスクトップパソコンは停電により使用不可。
×ADSLや光回線は、ルーターが停電により使用不可だっであろう。
（電柱の倒壊などによる断線の可能性もある）

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車での避難、ワンセグで命拾い

気象庁のホームページでは「3mの大津波警報」との情報。（ただしテレビやラジオの第一報は、宮城県６ｍとされている）。院長に伝えて歩ける患者には、「今日は会計はいらないから」と避難を指示。スタッフは1階の浸水に備えて重要書類などを2階の会議室へと待避させる。なお外では防災無線が流れていましたが、室内ではほとんど聞こえなかった。

15時過ぎ、僕は足が悪く歩けない人を職場の車に乗せて避難のため高台へと移動する。が、数百ｍ先の交差点で渋滞につかまり立ち往生。信号は停電により機能していなかった。カーラジオからは、「千葉・東京・青森にも大津波警報」と、どんどん拡大していく大津波警報の地域の対応におわれて、ピンポイントで知りたい地元の情報が分からない状況だった。

「魚市場の屋上か？　（高台にある）気仙沼小学校か？　それとも引き返すか？」。津波到達の恐怖に焦りを感じながら、ラジオでは欲しい情報が得られないと、カーナビをラジオかららワンセグに切り替える。その瞬間、釜石の魚市場が津波の第一波到達の映像を見て愕然とする。慌てて、車を鉄筋7階立ての職場へと引き返す。（当時のNHKの映像見返すと15時20分前後）。
職場に引き返し、10分後の15時30分過ぎに気仙沼市魚市場前に津波到達。引き返す判断が一瞬でも遅れたらとぞっとする。

ポイント
△ラジオは、古くから防災グッズとして欠かせないアイテムだが、普段から使っていないとチューニングで慌てることも。アナログよりもデジタルチューナーがオススメ。
また、今回は地震速報だけでなく、広範囲に大津波警報発令という事態には、音声だけの情報発信に限界があると感じた。津波の危険のある沿岸地域では、防災用として「ワンセグテレビもついているタイプ」を備えておいた方が良いと思った。

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津波の避難時のポイント
今回の震災では、車の避難について議論がなされているところですが、原則的には歩行での避難をオススメします。
また日頃から指定避難場所を知っておくことは重要ですが津波の場合は、1分1秒を争うので指定避難場所ではなくても、丈夫そうな高い建物に避難するということが大事といえます。日頃から周辺地域のホテルやマンション、病院などの高さと位置を意識しておきましょう。

（「職場で孤立～救出」に続く）

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